13.2 3次元透視変換

3次元透視変換とは, 3次元空間内に置かれた3次元図形を任意の視点から眺め て2次元平面に投影する変換で, 遠近感が出る変換です. 3次元グラフィクスを うまく使うと, これまでに見てこなかった新しい表現法が可能となります.

まず, 3次元空間内で三軸に平行に置かれた立方体の表面に, 2次元の作図をし てみましょう(map3d4.f). 作画する2次元平面をちゃんと指定すれば, これま での描画メソッド(元サブルーチン)がそのまま使えます.

\resizebox{10cm}{!}{\includegraphics{map3d/map3d4.eps}}
map3d4.f: frame1


また, GRPH2 のパッケージもそのまま使えます. map3d5.f のプログラムでは, 第10.3節で描いた等高線とベクトル場を2段重ねにして表現してみ ました.

\resizebox{10cm}{!}{\includegraphics{map3d/map3d5.eps}}
map3d5.f: frame1


さらに, 3次元空間内で線を引いたり, 面を定義してトーンをつけたりするこ とも可能です. map3d6.f の図は, これまで何度も描いてきた球面調和メソッド(元関数)を ワイヤフレームで表現するものです. この2次元スカラー場を図示するのに, 縦横に張ったワイヤの凹凸として3次元的に表現しています. データの値の大 小がワイヤを張った面の高低となって, 視覚的にデータを把握しやすくなりま す.

\resizebox{10cm}{!}{\includegraphics{map3d/map3d6.eps}}
map3d6.f: frame1