#  表題  ruby-narray-miss の deb パッケージ作成の手引
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#  履歴  2004/03/15 小高正嗣
#  履歴  2004/11/18 小高正嗣: narray-miss-1.1.0 対応


■ この文書について

   この文書は ruby-narray-miss (narray-miss) debian パッケージ作
   成の手引である.

   
■ ソースダウンロード先

   http://www.gfd-dennou.org/arch/ruby/products/narray_miss/narray_miss-1.0.2.tar.gz


■ インストールディレクトリ

   /usr/lib/ruby/1.6/

   わからない場合は

	$ ruby -r rbconfig -e 'p Config::CONFIG["rubylibdir"]'

   で確認する.


■ 環境変数の設定

   パッケージ情報に引用される環境変数 EMAIL と DEBFULLNAE を設定する.

       $ export EMAIL=takemoto@ep.sci.hokudai.ac.jp
       $ export DEBFULLNAE="Kazuaki Takemoto"


■ 事前インストールパッケージ

   事前に以下のパッケージが実行環境にインストールされているか確認する.

	dh-make-ruby
	dpkg-dev
	fakeroot
	devscripts
	ruby
	ruby-narray             


■ deb パッケージ化: 初めての場合

   1) ソースをダウンロードして展開後, ソースのディレクトリ名を

        <パッケージ名> - <バージョン名>

   に変更する. 名前に使える文字列は "a-z0-9","+","-" である. 大文字は
   使えないことに注意. 今回の場合ソースツリー名は narray_miss-1.0.2 な
   ので,

        ruby-narray-miss-1.0.2

   に変更する.


   2) パッケージ情報の作成

   次にパッケージ情報の雛型を作成する.

        $ dh_make -r -c rubys

   これにより, ソースアーカイブトップディレクトリに debian ディレクトリ
   が作成される. 

   編集するファイルは以下の通り


   ・control
  
     パッケージ名などのパッケージ情報を記載する. セクションを指定.

        Section: math

     依存関係は以下のように記述する.

        Depends: ${shlibs:Depends}, ruby(>= 1.6.0), ruby-narray(>=0.5.7)


     依存パッケージのバージョン名パッケージ作成環境にあわせて適宜変更
     する. 

   ・copyright

     ライセンス規定を記述する. 詳細は実ファイルを参照.

   ・changelog

     パッケージの更新履歴を記述する. これも詳細は実ファイルを参照.

   ・docs

     パッケージに含めるドキュメントファイルを記述する. ここでは
     ソース直下の以下のファイルとディレクトリ名を記述する

         README
	 ChangeLog
	 narray_miss.html
	 

   ・dirs 

     パッケージのインストール先ディレクトリ. install コマンドでインス
     トールするので, インストール先ディレクトリをこのファイルにリスト
     しておく.

 	 usr/lib/ruby
	 usr/lib/ruby/1.6

   ・rules

    パッケージ化を行うための Makefile. ソースに Makefile は添付されて
    いないので, $(MAKE) を実行している行はすべてコメントアウト.

    - build-stamp: configure-stamp 
        dh_testdir

        # Add here commands to compile the package.
        #$(MAKE)
        ruby setup.rb config --site-ruby-common=/usr/lib/ruby/1.6 --site-ruby=/usr/lib/ruby/1.6/ --so-dir=/usr/lib/ruby/1.6/i386-linux 

        touch build-stamp


    - install: build
        ...
        # Add here commands to install the package into debian/ruby-narray-mis
s.
        #$(MAKE) install DESTDIR=$(CURDIR)/debian/ruby-narray-miss
	ruby setup.rb install --prefix=$(CURDIR)/debian/ruby-narray-miss/usr/


   3) パッケージ化

   ソース直下のディレクトリにて

        $ dpkg-buildpackage -rfakeroot 

   を実行する. その結果, 一つ上のディレクトリに

	ruby-narray-miss-1.0.2-X.diff.gz
        ruby-narray-miss-1.0.2-X.dsc
        ruby-narray-miss-1.0.2-X_i386.changes
	ruby-narray-miss-1.0.2-X_i386.deb
	ruby-narray-miss-1.0.2.orig.tar.gz

   が作成される. 


■ deb パッケージ化: 再パッケージ化する場合

   既に作成したパッケージに不具合があり, 再パッケージ化する場合, 

	ruby-narray-miss-1.0.2-X.diff.gz
        ruby-narray-miss-1.0.2-X.dsc
	ruby-narray-miss-1.0.2.orig.tar.gz

   をダウンロードして

        $ dpkg-source -x ruby-narray-miss-1.0.2-X.dsc

   を実行する. これにより, debian ディレクトリを含むソースツリーが復元
   できる.

   ソース直下に移動後,

        $ dch -i 

   を行う. これによりエディタが changelog ファイルを時動的に読み込んで
   起動する. 記載されるパッケージ番号も時動的に 1 つ繰り上がる.
   あとは新規パッケージと同様の手順でパッケージ化する.


■ deb パッケージ化: ソースが更新された場合. 

   ソースが更新された場合(ここでは narray_miss-1.0.3 がリリースされたとする),
   古いソースディレクトリにて

        $ uupdate -u narray_miss-1.0.3.tar.gz 

   を実行する. これにより, 時動的にソースが更新される. 1 つ上のディレ
   クトリに新しいソースツリーが展開されているのでそちらへ移動し, あと
   は新規パッケージと同様の手順でパッケージ化する.